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インタビュー:東海大学医学部医学科 外科学系 形成外科 赤松正教授

東海大学医学部医学科 外科学系 形成外科 赤松教授にお話しをお聞きしました。

2018.07.18


東海大学医学部形成外科の特徴を教えてください。


症例数が非常に多く、臨床を重視している教室です。頭蓋・顎顔面外科や頭頚部再建、乳房再建、レーザー治療、潰瘍治療などの症例数は全国でも有数で、幅広い経験を積むことができます。難易度が高く、チャレンジングな症例が多数ありますので、しっかり勉強できる環境です。もちろん、専門医取得に必要な症例が十分にあります。大学病院としては珍しく、レーザー治療の実績も豊富ですので、将来開業を考えている方にも適していると思いますね。Common Diseaseについては、連携施設での研修も充実しているのでバランスよく学ぶことが可能です。 また、来年度から初めての試みとして、東京慈恵会医科大学と信州大学と連携した研修プログラムが導入されます。東海大学での研修を軸にしながら、約1年間は他大学で学ぶことができるプログラムです。地域性の異なる病院で研修してみたい方や他大学の雰囲気を感じてみたい方にはおすすめです。



医師のキャリア形成についてどのようにお考えですか?


個々の興味や状況に合わせて、さまざまなキャリアを選択してほしいと思っています。キャリアの幅を狭めないためにも、将来、どこへ行っても通用する知識と技術を医局で学んでもらえたらと考えています。

まず最初の目標として“専門医の取得”が挙げられますが、専門医を取得することが形成外科医としてのゴールではありません。もちろん一つの“区切り”にはなりますが、専門医取得後にいかに学べるか、が形成外科医の成長に大切だと考えています。形成外科で行う治療は、患者さん自身も治療結果を見ることができるので、ごまかしがききません。だからこそ、高い水準で知識・技術を磨きつづけることが求められます。実際、多くの先輩が、専門医取得後も医局で充分な経験を積んでから開業や次のステップへ進んでいます。大学病院に限らず、開業するにしてもどこで働くにしても、医師である以上、知識や技術が問われるのは間違いありません。ですから、症例数が豊富で指導環境が整っている医局で鍛錬を積むことは、意義があることだと思います。習得した知識や技術は自信となり、将来の自分を守ってくれる武器になりますからね。



開業を含め、幅広いキャリアを描ける医局ですね。


クリニックを開業し、活躍しているOB・OGが多数いることは、医局の自慢でもあります。クリニックで学びたい先生には、OB・OGのクリニックを紹介することも可能です。開業する、しないに関わらず、多方面につながりがもてることは医局に所属するメリットだと思いますね。 もちろん医局員は増えてほしいのですが、それぞれ事情がありますし、医局を離れたからつながりが切れるというわけでもありません。離れた場所で活躍していても、いざという時にお互いに相談や協力ができる関係が築ければと思っています。


赤松教授、ありがとうございました。


形成外科とは? 皆さんは形成外科と聞いてどのような診療科だと思われますか?美容を思い浮かべる方が多いかもしれません。わたしたち形成外科医は、変形・欠損した組織の機能回復と患者様の社会復帰を目指した外科的リハビリテーションにより、患者様のQOLの向上や早期社会復帰を目指している外科医です。 形成外科では一般的に「美容外科」「再建外科」の2つの専門領域があります。「美容外科」ではそれ自体が病気とはいえないですが、それ自体がご自身QOLを著しく下げている身体の形状や皮膚などを治療していく領域です。また、再建外科では、外科先天性あるいは後天性疾患による、主に身体外表、軟部組織・硬組織または臓器の一部の含めた変形や欠損を機能的かつ形態的に再建修復を行う専門分野となります。乳がんで乳房を取ってしまわれた方の乳房再建や、ヤケドや顔面の骨折、糖尿病で出来た潰瘍など、様々な部位の疾患を対象として正常に近い状態に戻すように再建治療しています。対象の疾患は上記を参照してみてください。様々な診療科と境界領域を持っていることがお分かりになると思います。わたしたち形成外科医は様々な科と協力して患者様のQOLの向上・早期社会復帰のお手伝いを行っています。

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